帰国便でのこと

 6月8日の朝、福岡空港10.30発のソウル行きに乗るために
スタヂオを7時半に出たら
なんと10分くらいで着いてしまった。
タクシーの運転手がとても親切で
あまりの荷物の多さに(大小6個あった)心配してくださり、
わざわざ降りてきて、カートに荷物を乗せるのまで
手伝ってくれた。

ゲートが8時半に開き、セキュリティーですべての荷物を
X線に通すと、
機内預けの荷物の中の液体が引っ掛かった。

中を開けて出して見せた。
墨汁と膠の瓶である。
墨汁は問題なかったが、
膠(にかわ)を知らないというのだ。
これは油ではなく、日本画に使ったり
和紙に塗ったり、墨にも入っている、といくら説明しても
成分表がない、と言って信じてくれない。
膠の瓶には、それ以上書きようがないので
成分表など当然ついていない。
ちょっと古かったので変色して黒っぽくなっていたのが
いけなかったのだろうか。
それにしても、膠を知らないなんて、勉強不足だ。
日本画を描く人が持ち込むことなどないのだろうか。
なんどもやり取りを繰り返したあげく、
うっかり「舐めても無害ですよ。」
と口を滑らせた私に、すかさず
「それじゃ、舐めてください」
とちょっと貫禄のある係のお姉さんが
冷たく言い放った。
ここでせっかくの膠を捨てられたくないと思った私は、
ふたを開けて膠をなめた。
・・・・・・・・
ピリッと舌の先がしびれる感じがして、
絵具のような味がした。

それを見て、「もう二度と持ち込まないでくださいね。」
とお姉さん、私はやっと解放された。

やれやれ、
と荷物を持って次にカウンターへ並ぶ。
カウンターのお姉さんと途中まではスムースにやり取りしていた。
が、最後の方で機内持ち込みの荷物の量に目をつけられてしまった。
よほど虫の居所が悪かったのだろうか。
「機内持ち込みは一人1個までです!」
いつも持ち込んでいるチューブ(紙入れの筒)もだめだという。
今回はパネルもあったので、ちょっと目立ったのかもしれない。

ソウルーロンドン間が満席とのことで
荷物棚がいっぱいのはずだから、とまったく引き下がらない。
仕方なくチューブとパネルも預けることに。
20キロまでのところが、28キロになった。
(実際は27,5キロだった)
今回は多めに見てくれると言って
[Heavy 28kg]
の札をつけられる。
ちなみに1キロオーバーしたらいくらの追加料金か尋ねてみた。
「1キロ9000円です」
ひぇ〜!!!!!
8キロで72000円。それって今回の航空券の片道分よりも高い。

ソウルからの便は韓国の団体旅行客でいっぱいだった。
そして、団体客はほとんど手荷物なしで搭乗していた。
荷物棚が一杯だと言ったのはどこのだれ?
ヨーロッパ人は1割強くらいか。
私の隣は韓国人かなぁと思いきや
イギリス人の夫婦だった。
ニュージーランドに10年前に移住して
今はB&Bを経営しているという。
これから寒くなるので、4カ月の間
イギリスの子供や親せきの家を訪ねて回るとのこと。
南半球に住んで季節のいい時にいいところに住むという
理想的な暮らしをしていた。

ヒースロー空港に予定通り到着。
混んでいたがまぁ快適だったと思う。
後ろの席に座っていた韓国の子供が
ずっと大きな声で歌っていたのが耳についたけれど。

今回初めてミニキャブを予約していた。
荷物が多いことがわかっていたから。
到着ロビーに私の名前を書いた札を持った
キャブのドライバーが待っていた。
「33ポンドですよね?」
と確認すると
もごもごとはっきりしない声で
「駐車代も入ります」
キャブに乗って詳しく聞くと
なんと待ち時間も1時間20ポンド追加になるという。
え〜っ!そんなこと聞いていなかったよ〜!
今回はちょうど到着予定時刻から1時間足らずで出てこれた。
これって早い方だと思う。
「30分10ポンドでいい」という。
合計44ポンドとのこと。
なんか計算が合わない。
文句をいうと、「直接ボスと話してくれ」
初めてカーフォンで話した。
いくら言っても、「他のキャブも同じ条件」
の一点張り。「じゃあ42ポンドにする」
それって何?
結局つじつまの合わないまま、電話は切れた。
とにかく、33ポンドのつもりが42ポンドになった。
タクシーだったらいくらなのだろう?
ちょうどうちの近所に止まっていたので
ドライバーに尋ねた。
「ヒースロー空港からここまでいくらくらいですか?」
「およそ70ポンドだね」
そうか、どうりでミニキャブは強気だったわけだ。
70ポンドよりはそれでもずっと安い。
行きは28ポンド、帰りは42ポンドのミニキャブ代が掛かった。
一人で持てない荷物を持つと
こういうことになるということか。







コメント
来日(帰国?)お疲れ様でした

機内持込荷物は、棚が一杯というより
爆弾テロの警戒のために(特に液体は)
どの航空会社もピリピリしているみたいですよ

ちなみに私も「膠」は
いまひとつ判りません

日常生活では使わないので
日本人でも知らないのではないでしょうか?

でも28キロがHEAVYで済んだのは
ラッキーですね!!

知合いは日本人の海外駐在員で
かなりのフリークエントフライヤーですが
超過金を払わせられて怒ってました

係員によっても対応が違うと思いますが
〜せちがらい世の中になったもんだよぉ〜
としみじみ感じている今日この頃です

  • yukiko
  • 2010/06/12 12:52 PM
機内持ち込みの方には液体は入れて
なかったんですけどねぇ。
まだまだテロの影響が強いのですね。
まったく飛行機はこれだから嫌いです。
といっても陸続きじゃないから他に
選択肢もないのだけれど。
「にかわ」って聞いたことありません?
そうかー、普通はそういうものなのですね。
  • Sakura Torako
  • 2010/06/12 4:45 PM
ご無沙汰してます。
せっかくの帰国にお目にかかれなかったことは
残念ですが、BLOGを見る限り充実した滞在だったようで良かったです!

私はやっと今の生活に慣れカリグラフィーの
練習スペースを部屋に作れました。

次お会いできるときまでに上達とは
行かずとも、下手になっていないように
ガンバりたいところです。

では、長旅ご苦労様でした!
  • na.o
  • 2010/06/16 11:08 PM
na.oさんお久しぶり。
今回はお会いできずに残念でした。
お仕事に慣れてきてよかった。
9月にお会いする時にカリグラフィー
書いたの見せてね。
楽しみにしています!
  • Sakura Torako
  • 2010/06/18 10:14 PM
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