Victoria & Albert Museum 4

 このところ少し春めいてきて、
青空が広がり太陽の光も眩しく感じる。
家の中にいるのはもったいない。
Bookbindingの講師、Geneが
「V&Aで今Designer Bookbindersの
Booker prizeの展示会をしているから
是非見に行くように」
と言っていたので早速でかけた。

V&Aはとても大きくて建物が複雑な構造なので
なかなかその場所にたどり着けない。
6階の20世紀のギャラリーの中ほどに
その2009年のBooker prizeの展示があった。

booker prize12009年のBooker prize
受賞作









booker prize2

その他の受賞作品

その他の受賞作品

これら受賞作品はどれも、カバーのレザーを寄木細工のように
細かく組合わせていて、まるでジグゾーパズルのような印象だった。
おそらくものすごく時間をかけて作ったに違いない、
と思われるものが多かった。
その中で白っぽくてシンプルな本がひときわ
目についた。
よく見ると、カバーも白いヴェラムを使い、
窓の中にもヴェラムが使われていた。

ヴェラムを
ふんだんに使ったカバー

Booker prizeは毎年、中のテキストが決まっている部門と
自由部門とがあり、作家はどちらか選んでバインディング
のデザインを競うもの。

そのほか、20世紀のギャラリーには
近代のブックデザインとして
Eric Gill(1882-1940)によるものなどがあった。

"The four Gospels of the
Lord Jesus Christ according to
the Authorized Version of King James 1"


この本はGolden Cockerel Pressから
1931年に出版された。
Eric Gillがデザインした
"Golden Cockerel"という
書体が使われ、
装飾もEric Gill。

Eric Gillの本のクローズアップ。
さすがEdward Johnstonの
弟子だっただけあって
Roman体のデザインが美しい。
版画家だった彼は
挿絵デザインも素敵。

Bauhausとその頃のデザインの雑誌や本も。


20th centuryのギャラリーは一番上の階の
目立たない場所にあるので
比較的来る人も少なくて地味なイメージだ。
しかし、内容は盛りだくさんで
ブックデザインや家具、彫刻、陶器、ファッションなど。
モダンなデザインが生まれ始めた頃の
何とも言えない元気で生き生きとした感じが
伝わってきた。
そしたら突然レターカーヴィング作品が
目に飛び込んできた。

Richar Kindersley

まさかここでRichard Kindersleyの作品に
お目にかかれるとは。
近くでよく見ても、その線の美しさと
エッジの鋭さ、やわらかさは見事だった。

機械彫

その隣に展示してあったのがこの
機械で掘った作品。
なんか文字のエッジに切れがないと思ったら
手彫りではなかった。
こんなに違うんだと、改めて(訓練された)人の手の
すごさに驚いた。

この会場はもと図書館だったようで
周りは天井までぎっしりと古書が詰まった
書棚に囲まれている。
周囲の古い本たちの圧倒的な気配を感じながら
モダニズムの匂いがぷんぷんする
作品たちと対峙するという
不思議な空間だった。

6階に行く途中通った部屋で
偶然おもしろいものを見つけた。
それはレベル2(2階)の58bと言う部屋で、
狭くて暗い通路のような展示場に設置してある
ビデオの映像で、
内容が今ちょうど習っている
「ブックの背を丸めて、Endbandを手で編む様子など」
を職人が昔ながらの方法で実践している様子だった。
3分余りの短い映像だが、
とてもわかりやすくて面白かった。

V&Aはいろんなものがごちゃごちゃに混ざっているので
どこに何があるのか
すみずみ見てみないとわからない。
まるで宝探しみたいだ、と思った。








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