イギリスの学校

 ブックバインディングのクラスに来ている仲間で
同じバーネット地区に住んでいるPouline Neuster
(新星なんて名前、こちらでも珍しいらしい)
が、来期のサマータームには来られないかもしれない、
という。
「息子(11歳)が今度セカンドスクールに行くのだけど、
希望していたState school(いわゆる公立中学)
はとても競争率が高くて(20名の枠に1000人の希望者!)
入れなかったの。」
近くのState schoolは評判が悪いので、仕方なく
私立に行くことにしたらしい。
「そこは1000年の歴史のある、とてもいい男子校なの。
1クラス18人くらいで、スポーツが盛んで、
ラグビーが好きな息子はとても喜んでいるのだけど・・・・。」
聞くと、授業料が1年間で20,000ポンドという!
聞き間違いかと思って、思わず聞き返した。
約300万円ということになる。さすがイギリスの由緒ある学校、
授業料も半端じゃない。

「だから、私も働きに出ないといけないわ」
それを聞いて講師のGeneはとても残念がった。
「君はとても上手だし、もっとやったらきっと
これから素晴らしいブックを作ることができるよ。
君のような生徒を失うことはとても残念だ。
でもなるようにしかならないんだろうね。」

作業するpoulinePouline(右)

pouline and minePouline(左)と私の
ブックカバーの紙の感じが
偶然とてもよく似ていた。
この前作ったマルチセクション
ブック。

私もせっかく仲良くなって、これからもっと
いろんな話をしたかったのでちょっと残念。

そう言えばラジオでも最近
セカンドスクールの第一希望校に行ける人は
ほとんどいないという調査結果が出たと
言っていた。
イギリスの学校事情は最近とても悪くなっていて、
授業料の高さに学校のサービスの内容が
比例していない、という苦情が
学生たちから多く出ているそうだ。
経済危機のあおりを受けて、学校の補助金も
削られているらしい。
その話、どこかで聞いたような・・・?



Hyde park

 V&Aからちょっと北へ歩くと
有名なHyde park(253ヘクタール)がある。
この公園はロンドンで一番大きいかと思っていたら
ちょっと郊外だけど、ロンドンの公園としては
Richmond park(1000ヘクタール)が一番大きかった。

こちらに越してきて初めてハイドパークへ行った。
もう5時過ぎていたので、ゆっくりとお散歩
というわけにもいかなかったが、
夕日がちょうど沈むところだったので
青空とオレンジ色の夕焼けと、
白い飛行機雲のコントラストがとても美しかった。

暮れなずむ街かど暮れなずむ街角

夕暮れの街

この公園は長い蛇のような池が公園の中に横たわっていて、
西側がKensington gardenとなっている。
お天気はよいものの、まだまだ風は冷たく、
コートとマフラーと毛糸の帽子は手放せない。

池に映る夕焼け

池には白鳥や鴨などの水鳥たちが
岸の近くにたくさん集まってきていた。
すると、水鳥たちのイラストと名前の書かれた
案内板が目に付いた。
よく見るとカリグラフィーのイタリック体で
書かれている。

水鳥マップ大水鳥マップ

水鳥マップ水鳥マップのアップ

だれかカリグラファーが書いたのだろう。
こんなところでカリグラフィーが活かされているのは
うれしかった。

写真を取っていたら、
「ポーズを取ってあげるわね。」
と言わんばかりに、ちょっと大きめの水鳥が
横を向いて私の目の前に立ってくれた。
人に慣れているのか、ほとんど動かない。

ポーズを取る水鳥

お陰で夕焼けをバックにいい記念写真が撮れました。
ありがとう、水鳥さん!



Victoria & Albert Museum 4

 このところ少し春めいてきて、
青空が広がり太陽の光も眩しく感じる。
家の中にいるのはもったいない。
Bookbindingの講師、Geneが
「V&Aで今Designer Bookbindersの
Booker prizeの展示会をしているから
是非見に行くように」
と言っていたので早速でかけた。

V&Aはとても大きくて建物が複雑な構造なので
なかなかその場所にたどり着けない。
6階の20世紀のギャラリーの中ほどに
その2009年のBooker prizeの展示があった。

booker prize12009年のBooker prize
受賞作









booker prize2

その他の受賞作品

その他の受賞作品

これら受賞作品はどれも、カバーのレザーを寄木細工のように
細かく組合わせていて、まるでジグゾーパズルのような印象だった。
おそらくものすごく時間をかけて作ったに違いない、
と思われるものが多かった。
その中で白っぽくてシンプルな本がひときわ
目についた。
よく見ると、カバーも白いヴェラムを使い、
窓の中にもヴェラムが使われていた。

ヴェラムを
ふんだんに使ったカバー

Booker prizeは毎年、中のテキストが決まっている部門と
自由部門とがあり、作家はどちらか選んでバインディング
のデザインを競うもの。

そのほか、20世紀のギャラリーには
近代のブックデザインとして
Eric Gill(1882-1940)によるものなどがあった。

"The four Gospels of the
Lord Jesus Christ according to
the Authorized Version of King James 1"


この本はGolden Cockerel Pressから
1931年に出版された。
Eric Gillがデザインした
"Golden Cockerel"という
書体が使われ、
装飾もEric Gill。

Eric Gillの本のクローズアップ。
さすがEdward Johnstonの
弟子だっただけあって
Roman体のデザインが美しい。
版画家だった彼は
挿絵デザインも素敵。

Bauhausとその頃のデザインの雑誌や本も。


20th centuryのギャラリーは一番上の階の
目立たない場所にあるので
比較的来る人も少なくて地味なイメージだ。
しかし、内容は盛りだくさんで
ブックデザインや家具、彫刻、陶器、ファッションなど。
モダンなデザインが生まれ始めた頃の
何とも言えない元気で生き生きとした感じが
伝わってきた。
そしたら突然レターカーヴィング作品が
目に飛び込んできた。

Richar Kindersley

まさかここでRichard Kindersleyの作品に
お目にかかれるとは。
近くでよく見ても、その線の美しさと
エッジの鋭さ、やわらかさは見事だった。

機械彫

その隣に展示してあったのがこの
機械で掘った作品。
なんか文字のエッジに切れがないと思ったら
手彫りではなかった。
こんなに違うんだと、改めて(訓練された)人の手の
すごさに驚いた。

この会場はもと図書館だったようで
周りは天井までぎっしりと古書が詰まった
書棚に囲まれている。
周囲の古い本たちの圧倒的な気配を感じながら
モダニズムの匂いがぷんぷんする
作品たちと対峙するという
不思議な空間だった。

6階に行く途中通った部屋で
偶然おもしろいものを見つけた。
それはレベル2(2階)の58bと言う部屋で、
狭くて暗い通路のような展示場に設置してある
ビデオの映像で、
内容が今ちょうど習っている
「ブックの背を丸めて、Endbandを手で編む様子など」
を職人が昔ながらの方法で実践している様子だった。
3分余りの短い映像だが、
とてもわかりやすくて面白かった。

V&Aはいろんなものがごちゃごちゃに混ざっているので
どこに何があるのか
すみずみ見てみないとわからない。
まるで宝探しみたいだ、と思った。








Endbands

 トラディショナルなBookbindingを習い始めてもうすぐ半年になる。
ほぼ基本的なことはひと通りやったと講師のGeneは言うのだが、
もちろん基礎の基礎だと思う。

今やっているのが、Endbandと言って
日本で言う花ぎれに当たる。
これは普通市販のものを切って貼っているが、
手編みする方法を習った。

糸は麻かシルクか綿の自然素材。
練習用に古本を買ってきて
(チャリティーショップで£1.5)
カバーをはがして練習。

練習練習用の古本で

家に帰って忘れないように
自分で綴じた本に今度はもっと細い糸で
挑戦した。

end band 1endbandの芯は麻糸を
薄い和紙で巻いたもの

end band 2

end band 3

完成!

Geneは自然素材にこだわる。
どうしてか尋ねたら
「だって、ハンドメイドのブックだからだよ。」
(?)
せっかく手間暇かけて作るものに
安い材料は使いたくないという意味だと思う。

「時々ブックバインダーに、安いペーパーバックを
バインドする人がいるが、どうしてそんな本を使うか
僕にはわからない。せっかくなら、初版とかの価値のある
本を探してバインドするべきなんだ。」

Geneは本当に職人なんだなぁ、と
彼の仕事に対するポリシーからも
うかがうことができるのである。


Paul's studio

約4か月振りにテムズ川南岸のクラパムにある
Paul Antonioのスタヂオを訪ねた。

実は、数日前ネットでいろいろと検索していたら
偶然Paulの画像に遭遇。
びっくりした。
これも何かの縁と思い、
彼のところにまた行ってみようと思ったわけだ。

不景気まっただ中なのに、Paulのスタジオは
仕事がてんこもりで大忙しだった。
私は1台のデスクをあてがわれ、
朝の11時から夕方5時までno.5のミッチェルニブで
高さ3ミリのXハイトでずっと書く練習をしていた。
時々Paulがチェックして、
「線の幅がまちまちだ。もっと正確にひかなきゃだめだ。」
といきなり線の引き直し。
文字を見て、
「まだウェイトが重い。ニブの幅よりも少しでも
太い線にならないように。すごく軽いタッチで書かなきゃ。
そして、何を書いてもいつも同じ長さになるように
リズムとスペーシングがコンスタントなのが大切なんだ。
なぜなら、名前や住所を書く位置が
ずれないようにするには、いつもどのくらいの
長さになるか書く前にわかっていないといけないから。
1度書いて長さを測るなんてことしないからね。」
と細かく注意してくれる。
「これは一般のカリグラフィーとは別物なんだ。
普通の人は手書き風を望むけれど、といって
あまりそろってなかったり、動きがあったりすることは
好まない。その間をうまく書くのが難しいんだ。」

そういう間もしょっちゅうクライアントからの電話が
かかってくる。
事務の女性がいて、クライアントの対応をしているが
Paulもよく電話に出ている。
今日は私のほかに、修行中のイタリア系イギリス人の
Angeloがクイックイタリック、
カリグラファーでATS卒業性のNicolaが
カッパープレートを練習していた。
そして、私はペンイタリックの練習。

「そう言えばPaulの画像を偶然インターネットで
見つけたのよ。」と言うと、
「Guardian紙が取材したんだよ。そしたら
先先週(2月20日付け)の土曜版に
"Disappearing acts ーThe art of calligraphy"
というタイトルでカラー写真入りで紙面の半分に
大きく取り上げられていた。」

「僕の母親が新聞の1頁に大きく僕の記事が載っているのを見て、
ものすごくびっくりして、すぐおばに電話したんだ。
僕もまさか自分の国の新聞に取り上げられるとは
思っていなかったから、母親に話してなかったんだよ。」
彼はカリブ海に浮かぶ小さな島
Trinidad and Tobagoという国の出身。
それまでそんな国の存在すら知らなかったが
元イギリスの植民地で今は独立して
共和国となっている。
人口134万人足らずという、本当に地図上では
小さ過ぎて見えないくらいの島である。
ガーディアン紙に載ったので、
国の出身者ということで
ガーディアンの記事に彼のこれまでの履歴なども付け加えて
1頁全面に大々的に取り上げられたらしい。
彼の母親はそれはそれは喜んで周ったらしい。
見たこともない彼のお母さんが新聞片手に
喜んで近所や親戚中に話している様子が目に浮かんだ。

いつになったら実際に封筒のあて名書きを
させてもらえるんだろうか、
と思ったが、これもいい練習、と思いなおした。
実際、来たときと6時間後では文字が
明らかに違っていて、
軽くてリズミカルでそろっているように見えた。

「今週はこんな風でかなり立て込んでいるから
来週のいつかまた来てくれる?今度は封筒に書いてみて
どんな感じかみてみよう。」

こうなったら、仕事をくれるまで通ってみるか。






London bus

 今日は用事で帰りが遅くなり、
Tottenham court から夜の9時すぎにバスに乗った。

しばらく待たされて、やっと134番のバスが来たので
さっさと乗って、2階へあがったら、
電光掲示板になんと”Archway”と書いてある!
同じ134番でもたまに私の行先の”North Finchley”
ではないことがあるのをすっかり忘れていた。
(ちなみにArchwayは終点のNorthFinchleyの半分より手前)

慌てて下に降りて、バスのドライバーに
「134番でも行先が違ったから
チケット(乗り換え切符)をください」
(時々バスが終点まで行かず、途中で降ろされることがある。
その時は必ず乗り換えチケットを貰わないと乗継のバスに
ただで乗せてもらえない。)
と訴えたが、
「正面の行先名を
確認しなかったのは
あなたの責任なので、
切符はだせない。
もう一回ちゃんと払って乗りなさい。」

と言って相手にしてくれなかった。
仕方なく降りると、
North Finchley行きのバスがすぐ後ろから来た。
今度はこのバスのドライバーに
「前のバスに乗ったら行先が違っていたから
降りたんだけど、そのままこれに乗ってもいいですか?」
とお願いしてみた。
そしたら「あなたの言っていることはわかるけど、
このバスにあなたのカードは
レジスターされていないのだから、
もし検査官がチェックしたら

あなたはすごい罰金を取られることになる。だからだめだ。」
(ちなみにいままでバスで検査官からチェックされたことはない)
すると、後ろから乗ってきてやりとりを聞いていた
白髪のジェントルマンが
「彼女が買い物で降りたのなら当然払う必要があるが、
仕方ない事情があって降りたのだから、
いいじゃないか。あなたも家に帰ってワインでも飲んで、
テレビを見て忘れてあげなさい。」
ドライバー「罰金を取られても知らないよ。いいね。」
そして白髪のジェントルマンは
「大丈夫だよ。」と
私の方を向いてにこっと笑った。
"Thank you very much!!!"

ロンドンは都会だけど、
こういう見知らぬ人同志の会話というか
連帯を時々感じることがある。

いつか買い物していたら、突然若い女性に
「ねぇ、この鍋とこっちの鍋とどっちがいいかしら?
あなたはどっちが好き?」
と話しかけられて、びっくりしたことがある。
「ド、どっちが好きといっても好みがあるから・・・
私はこっちかなぁ。」
結局その女性は私が好きといったのと違う方を
買っていった。
・・・それならどうして訊くの?

とにかく、二重にバス代を払わずに済んでほっとした。
あのジェントルマンはちょっと「Back to the Future」
のドックに似ていた。少し背が高かったけど。
いい人もたくさんいるんだ、
少しロンドンを見直した。




イギリスの英才教育?

 朝のラジオ番組(BBC)でイギリスで近頃はやっている現象を取り上げて
取材するというのがある。
最近おもしろいと思ったのに、
子供のうちから我が子をフランス語に親しませたい
という親たちのためのフランス語クラスの取材があった。

下は6か月から、1歳半とか2,3歳の子供たちが
母親と一緒に歌ったり、おしゃべりしたり。
理由はさまざまだけれど、
英語のほかに2ヶ国語、3ヶ国語とできればいいなぁ
という親の願いらしい。中には父親がフランス語圏のアフリカ系
だという母親も。
イギリスは多民族国家なので、2,3ヶ国語しゃべれる人はめずらしくない。
だが、両親とも英語しか話さず、イギリスで生まれ育った人は当然
英語しかしゃべれないということになる。
学校でフランス語を習ったけれど、使わないのでもうほとんど覚えていないわ、
と取材する女性アナウンサー。

そう言えば、イギリス人はフランスにある意味あこがれを
抱いているのかも?
最近カフェがどんどん増えていて(Teaハウスはほとんど見かけない)
どの街かども、「Cafe Nero」や「Costa Coffee」「スターバックス」
といったカフェだらけ。
ここは本当にイギリス?と錯覚してしまう。

そこで教えているフランス語の講師もイギリス人。
その女性がバイブルとしているのが
”Bilingual Age"という本だという。
その著者の話によると
「外国語の勉強はもちろん早い方がいいけれど
いつからどの言語を始めるにしても、遅すぎるということはない。」
とのこと。
その言葉に少し勇気づけられた。





Ann Hechle WSの詳細2

 以下がAnn Hechle WSの最終的な決定内容です。
まだ定員に空きがあります。
興味のある方はお気軽にお問い合わせください。


アン・ヘックルの英国ワークショップ2010


DESIGN MATTERS

デザインの要素


--Sacred Geometry and Fundamentals of Design--



―神聖なる幾何学とデザインの基本要素―



於アマダン・カンファレンスセンター

 Ammerdown Park, Radstock, Bath, Somerset BA3 5SWUK

                       

  www.ammerdown-conference.co.uk


【開催日時】

2010年9月26日(日)〜30日(木)

※26日の夕方にアマダンに到着してください。

※30日の夕方までワークショップがあります。

 

【参加費用】 88,000円(交通費含まず、資料代別途)

  ワークショップ参加費、宿泊費(4)、期間中の食事(12食分)含む

 

【定員】15名

 

【申込み・問い合わせ】 スタヂオポンテ 初島さつきまで Satsuki@studioponte.com

入金方法、クラス・スケジュール、マテリアルリストなどを

追ってご連絡いたします。

 

【プログラム】 前半と後半からなる4日間のコースです ※通訳付き


Sacred Geometry (神聖なる幾何学)

幾何学のプロセスとプロポーションの法則を学びます。

幾何学の形がどのように展開し、相互に連結されるか、

また形をつくっていく際に基本となる原理を理解します。

 

Fundamentals of Design (デザインの基本要素)

すでに前半の2日間で経験したマテリアルにふさわしい、

スモール・プロジェクトに取り組んでいただきます。

この2日間の午前中は、デザインの基本についての講習をします。

Annが長年培ってきた、デザインを探究するための

さまざまな資料や作品を観ながら、

ライン、シェイプ、トーン、カラーなどのビジュアルな

ボキャブラリーの中で表現された、力の相互作用を探究します。

作品の制作過程で個人およびグループでの

ディスカッションを行います。

それにより、幾何学の中に存在している原理が

どのようにデザインの基本とつながっているかが

見えてきます。この作業を通して、

どうすれば作品の中にある構成要素のすべてに

関連性を持たせられるか、

よりよく理解できるでしょう。

そして最終的には、部分および全体が

調和した作品となるのです。

後半の1日目は抽象的なモデルを使った作業をします。

2日目はカリグラフィー作品を作るに当たって、

どのようにこの基本原理が

デザインの決定を左右するのかを

Annがデモンストレーションします。

Annは自分自身の込み入ったデザインの作品と

、それを仕上げるまでのすべての

ラフスケッチや資料を用意し、

この作品における構成のプロセスについて話し合います。

 

※アマダン・カンファレンス・センターは18世紀の建物で、

木立に囲まれた静かな場所にあり、

手入れの行き届いた美しい庭園に面しています。

管理運営は尼僧による非営利団体によって行われています。



Ann Hechle WSの詳細決定

実を言うと
海外ワークショップのコーディネートは
今回初めてで、
会場探しと会場選び、
講師との打ち合わせなど
手探り状態で進めてきた。
「これって結婚式場探しに似ているのかしら?」
とふと思った。

招待客の人数が確定していないうちから
料理のこと、会場のこと、
式の内容など、決めていくのって
きっと大変な作業なんだろうな、
と今になってやっと気が付く。
遡ること十数年・・・・
そう言えば、人数調整が大変で婿と険悪状態に
なっていた妹を横目に、
招待状のデザインを担当したことがあった。
本人はその経験がないから「バカバカしい・・・。」
と冷ややかな目で見ていたっけ。

今年1月あけてから、
数回足を運びながら 2箇所の会場を見て、
何度もあっちがいいかな、いや、やっぱりこっちもいいかな
と迷った挙句、
やはりみんな同じ屋根の下で寝食を共にし、
夜の時間も好きな仲間と
おしゃべりしたり、
飲んだり(?)
その日のおさらいを兼ねて
work roomで作業ができる環境の方が
いいだろう、ということから、
宿泊施設とWS会場が同じ建物内にある
Ammerdownに決めた。

刈り込まれた庭木アマダンの刈り込まれた庭木
アマダンの畑この畑で採れた野菜が
食卓にのぼるとのこと


これで1歩進むことができる。
ほっとしたのも束の間、
これからが準備の本番である。
資料作りや配布物の準備、
わざわざ遠くから来てくれる人達に
「大変だったけどやっぱり来てよかった!」
と思ってもらえるように
できるだけ充実した、いい内容のWSにしたい。
そして何よりも講師のAnn Hechleに
気持ちよく日本人のみのWSを進めてもらえるように。
彼女にとってもきっとチャレンジなんだと思う。
何といっても言葉の壁はある。
そのことを誰よりも心配しているAnn。
「日本のカリグラファーは思っていたよりも
ずっと素晴らしくて、教えてよかったわ!」
という言葉をAnnの口から聞きたいな〜。

庭の仏像Annの庭の仏像





Cherrellのお宅訪問

The Instituteのカリグラフィーの夜のクラスが
クローズしたため、今週から講師の家で
クラスを続けることになった。
Cherrellの家にはかねてから訪問したい
と思ってなかなか伺えなかったので
わくわくしながら家を訪ねた。

午後7時のレッスンだが、雨が降るので
早めにバスに乗ったら1時間以上早く着く。
Muswell Hillはおしゃれなお店や気に入りのお店が
結構あるので、まずは、W.Martinに寄り、
レッスンの時のティーブレーク用にビスケットを買った。
チョコレートが片方にコーティングされている
Oatを固めたような素朴なビスケット。
自分用にへーゼルナッツ入りミューズリーも買った。

そのあと、"Art for Art's Sake"という画材屋に寄る。
セールの札がたくさんついていたが、
こちらのノート類はすごく高いので
(普通のノートでも£3〜4、おしゃれなのは£15くらいから)
セールでも結構高くて買う気がしない。

Egon Schiele(エゴン・シーレ)風のラッピング・ペーパー
がとってもきれいで素敵だったので思わず購入。
ラッピングペーパー

そのあとまだ30分あったので
Pounds shopに入った。
食糧品から雑貨、文具、園芸、食器、たいていのものが
49pから99pで販売されていて、
最近インフレが激しい(1年で30%アップとか)イギリスにおいて
お客が増えているような気がする。

どんなものがこのお店にあるのか、
一応チェックしておこうと思ってくまなく見て回る。
中でも壁紙(無地、40cm×10m)は
カリグラフィーの練習用にGood。
書き心地もよくて、ブラッシュの感触もバッチリ。
これで99pは画材が高いこの国において
とても助かる。
イギリス版100円ショップということになるが
100円よりは高いのでその分ちょっとはましな気が・・・・。

雨に濡れる木の影雨に濡れる木の影

少し早めだったけれど
寒くて雨が降るし、暗くなってので
Cherrellの家へ向かった。

大通りから1本奥にある通りに面した
閑静な住宅街の一角に
改装したばかりのCherrellの家を見つける。
呼び鈴を鳴らすと、まず犬の吠える声。
かわいい白い小犬がCherrellと一緒に
顔を出した。
「まぁ、よく来てくれたわね。どうぞ中へ入って。」
玄関の右隣にSitting room(居間)、
奥にダイニング&キッチン、
2階に息子さんの部屋(今夜はレッスン室となっていた)、
3階に彼女の仕事部屋があった。

半立体作品Cherrellのお気に入り、
半立体作品


ラウンドイタリックラウンドイタリックの作品


honey suckle小作品
すごくかわいい!
窓枠の習作仕事部屋の窓枠に貼ってあった。
作品の習作?

仕事部屋3階の仕事部屋
アーティストの仕事部屋は
いつも興味深い


ペン置き台ペン置き台には
工夫がいっぱい
とっても使いやすそうだった。

結局今夜は3人の生徒が来た。
Cherrellが仕事部屋から次から次へと
いろいろな本や資料やローハンプトン時代に
制作した数々のプロジェクトを
持ってきて見せてくれるので
それを見たりしゃべったりしていたら
あっと言う間にティーブレークに。
それから、おしゃべりが続き
あまり書くことができないまま9時半になった。

でも講師の自宅でのレッスンはなんだか楽しい。
練習は家でしなくちゃね。

 

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